癒し系、和み系なんていってる軟弱な男どもにパンチを喰らわすポップなガーリームービー。
太くアイラインを引いて、ワンピースを着て、男にたかって食べまくる女の子二人組。
もっともっとイタズラしたい、楽しみたい。
人形のマネをしたり、高級レストランでばか騒ぎしたり、雑誌のチキンを切り抜いて食べちゃったり、はさみで映画の画像を切り刻んだり、わけわからん、メチャクチャ。
そのあげく、どこぞの大食堂で準備されてたパーティー料理を食べるわ投げるわ大騒ぎする。
そんな二人に罰が下されることはあるのか?
チェコ・ヌーヴェルバーグの鬼才との誉れも高い、ヴェラ・ヒティロヴァー監督の実験映画
「ひなぎく」。
この映画って、岡崎京子や元ピチカート・ファイヴの野宮真貴がリバイバル上映したときにコメントを寄せたせいか、オシャレ映画として有名だけど、これが結構いろいろ深い。
「ひなぎく」が制作された当時、チェコスロバキアは「プラハの春」と呼ばれる改革運動がソ連軍の介入で弾圧された時期。
ヒスティロヴァー監督の作品は余りにも奔放な内容として弾圧され、彼女は映画を撮影できない状況に追い込まれたのだそうだ。
ん?なんで?ただのオシャレ映画じゃん。
と思われるかもしれないけど、確かに
「ひなぎく」の映像には、いたるところでシンボリックに実写の戦争シーンが挿入されている。
そして、ラストの「踏みにじられたサラダだけをかわいそうと思わない人々に捧げる」という言葉。
主人公二人のイタズラの被害(?)を受けた人だけを気の毒と思うのではなく、その程度の無邪気な「悪」だけを責める社会はどうなんだ?というメッセージなのだそうだ。
そう思うと、思い当たる節というかシーンはたくさん。
深い。。。
でも、そんな深いことが分からなくても、この映画は普通にオシャレで可愛くて楽しくて見ていてウキウキするの。
結論として、難しいこと考えたい人は考えて、考えたくない人は考えずに楽しめば良いよ、どちらにしても良い映画だから。
監督:ヴェラ・ヒティロヴァー
脚本:ヴェラ・ヒティロヴァー+エステル・クルンバホヴァー
出演:イヴァナ・カルバノヴァー イトカ・チェルホヴァー
撮影:1966年/チェコ・スロバキア
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Posted by mogajo at 01:39│
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ひなぎく【playtcafe*cinema*art*】at 2006年08月24日 21:41